●「長所伸展」で成長を促す

2015年11月20日

 このところ日本は、ずっと元気がない状況が続

いていました。それは、政治も教育も、悪いとこ

ろばかり見ていて、本当の姿、 実相を見ようとし

ないところに原因があるといえます。

 政治では、与野党がお互いの誹謗中傷やスキャ

ンダル探しをして騒ぎ、教育ではいじめや体罰な

どの問題が噴出し、「あそこが悪い」「ここが悪

いからだ」と悪いところばかり言い合う始末。こ

れでは、よい結果が生まれるはずがありません。

  日本が本当に元気になるには、将来の日本を担

う若い人たちに、日本のすばらしい文化と歴史、

伝統を伝え、彼ら自身についても、その人らしい

よいところを見出して伸ばしてあげることだと思

っています。

 その子のよいところを見つけて伸ばしてあげよ

うという「長所伸展」は、子どもの教育にいちば

んの鉄則だと考えています。

 苦手は、あっていいのです。何でもできる完全

な人などいません。自分のいいところ、得意なと

ころを伸ばすことこそ、大切なこと。それを見つ

けて伸ばすのが、本学園の教育の方針です。

 

 こんなことがありました。

 ある男子生徒は、本学園の高校に入学したとき

はおどおどして、うつむいていました。身体の大

きいのがとりわけ目立つ子で、聞けば中学では

「でかい」というだけでいじめられ、教師からも

身体が大きいから乱暴な子と決めつけられて、ケ

ン カなどことあるごとに彼のせいにされていたよ

うです。その経験がもとで、彼は自分の殻に閉じ

こもっていました。

 しかし、高校に入った彼は、新しい環境を得た

のです。これまでの彼を知る教師はいませんから、

周囲の誰もがまっさら な見方をしてくれました。

私たち教師は、「長所伸展」の教育を行って、見

守っていきました。

 そうして、身体が大きいのを活かしてクラブ活

動でラグビーを始め、そこで彼はどんどん変わっ

ていったのです。明るく なり、友だちもでき、授

業でも前向きな態度になって、よい結果を生んで

いきました。自分の得意なものを見つけて伸ばし

てもらう教育により、彼は中学時代とは見違える

ように変わり、自分から取り組み努力するように

成長しました。

 

 世の中のために必要な人材とは、どういう人で

しょうか。私はいつも「トップ・ワンになるより

も、オンリー・ワンになれ」 と教えています。

 それは、自分にしかない技術あるいは知識を持

ち、その人がいなくなったときに、その人の真の

価値がわかるような、唯 一の存在です。他の人で

は代わりができない、その人らしさを確立してほ

しいと思っています。

 社会を構成する一員として、大きなことはでき

なくても、他から必要とされる人になることが大

切なのです。 学習面でいえば、国語、数学、英語、

理科、社会、技術など、これらすべてにおいてトッ

プになる必要はないと思います。 英語だったら誰

にも負けない、数学だったら自信があるというよ

うに、一科目でいいから、人に負けない科目を持

つことが大事です。

 このように生徒を指導してきて実感するのは、

一つでも得意な科目ができると、勉強の方法がわ

かってくるので、他の領域でも向上していく傾向

になること。好きなことや得意なことによって持

てるひとつの自信、ひとつのやる気は、その子ど

もにとって、学校を好きになり、勉強を好きにな

る、大きなポテンシャルへとつながっていくのです。

 


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