教育勅語正文の解説⑳

2016年10月27日

世務ヲ開キ(セイムヲヒラキ)

 「世務」というのは「世の中のつとめ」という

ことで、それを「開ク」というのは「社会に役立

つ仕事や、任務を開発して行かなければならない」

という意味でありましょう。身寄りのない老人の

ために養老院を作ったり、職のない人々のために

職業安定所を設けたり、まずしい家庭や、病人

などのために慈善事業をおこしたりすることは

「世務を開く」ことといえましょう。

 近頃はどこの国でも、福祉国家の建設を理想

としておりますから、国民がおさめた税金が、

いろいろな社会福祉事業のために使われるよう

になりましたが、それでもまだ世の中には、お気

の毒な人々がたくさんおりますから、国民の一人

一人が、温かい心をもって救いの手を差しのべな

ければなりません。それが「博愛を衆に及ぼす」

ことでありますし、国民として社会につくさねば

ならないつとめであります。皆さんもどうか立派

な国民になって、社会の公益のためにお役に立っ

て下さい。

 

教育勅語の正文

朕惟フニ、我カ皇祖皇宗、国ヲ肇ムルコト宏遠ニ

徳ヲ樹ツルコト深厚ナリ。我ガ臣民、克ク忠ニ、

克ク孝ニ、億兆心ヲ一ニシテ、世々厥ノ美ヲ済セ

ルハ、此レ我カ国体ノ精華ニシテ、教育の淵源亦

実ニ此ニ存ス。爾臣民、父母ニ孝ニ、兄弟ニ友ニ、

夫婦相和シ、朋友相信シ、恭倹己レヲ持シ、博愛

衆ニ及ホシ、学ヲ修メ、業ヲ習ヒ、以テ智能ヲ

啓発シ、德器ヲ成就シ、進ンテ公益ヲ広メ、世務ヲ

開キ、常ニ国憲ヲ重シ、国法ニ遵ヒ、一旦緩急アレ

ハ、義勇公ニ奉シ、以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘ

シ、是ノ如キハ、独リ朕カ忠良ノ臣民タルノミナラ

ス、又以テ爾祖先ノ遺風ヲ顕彰スルニ足ラン。

斯ノ道ハ実ニ我カ皇祖皇宗ノ遺訓ニシテ、子孫臣民

ノ倶ニ遵守スヘキ所、之ヲ古今ニ通シテ謬ラス、

之ヲ中外ニ施シテ悖ラス、朕爾臣民ト倶ニ、拳拳

服膺シテ、威其德ヲ一ニセンコトヲ庶幾フ。

  明治二十三年十月三十日

         御 名 御 璽


教育勅語に戻る
このページの先頭へ