教育勅語正文の解説⑥

2016年06月06日

 克ク孝ニ(ヨクコウニ)

 子が親につくす道を「孝」といいます。すなわち

親孝行のことであります。また国民が天皇に対して

つくす道が「忠」であることは前に説明した通りで

あります。ところが、天皇と国民とは、親と子の間

柄でありますから、天皇に対する国民の「忠義」も、

親に対する子の「孝行」も、同じものであります。

「忠孝一致」といわれるのは、そのためであります。

 明治天皇がおつくりになった『大日本帝国憲法』

には、わが国は「万世一系の天皇が統治する」と

定められておりますが、天皇と国家とは同一体で

ありますから、「天皇に対する忠」は、国家に対す

る忠でもあるわけであります。したがって、親に

孝行をつくす者は、国家に対しても、国民としての

忠誠をつくすのでありまして、ここに「忠孝両全」

の日本道徳の美風があるのです。明治天皇は、国民

がその美風を受け継ぎ、立派に「忠孝」の道を守っ

てきたことを誉めたたえられているのであります。

皆さんも、親に心配をかけてはいけませんし、進ん

で孝行をするように心がけねばなりません。

 

 

教育勅語の正文

朕惟フニ、我カ皇祖皇宗、国ヲ肇ムルコト宏遠ニ

徳ヲ樹ツルコト深厚ナリ。我ガ臣民、克ク忠ニ、

克ク孝ニ、億兆心ヲ一ニシテ、世々厥ノ美ヲ済セ

ルハ、此レ我カ国体ノ精華ニシテ、教育の淵源亦

実ニ此ニ存ス。爾臣民、父母ニ孝ニ、兄弟ニ友ニ、

夫婦相和シ、朋友相信シ、恭倹己レヲ持シ、博愛

衆ニ及ホシ、学ヲ修メ、業ヲ習ヒ、以テ智能ヲ啓発

シ、德器ヲ成就シ、進テ公益ヲ広メ、世務ヲ開キ、

常ニ国憲ヲ重シ、国法ニ遵ヒ、一旦緩急アレハ、

義勇公ニ奉シ、以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ、

是ノ如キハ、独リ朕カ忠良ノ臣民タルノミナラス、

又以テ爾祖先ノ遺風ヲ顕彰スルニ足ラン。

斯ノ道ハ実ニ我カ皇祖皇宗ノ遺訓ニシテ、子孫臣民

ノ倶ニ遵守スヘキ所、之ヲ古今ニ通シテ謬ラス、

之ヲ中外ニ施シテ悖ラス、朕爾臣民ト倶ニ、拳拳

服膺シテ、威其德ヲ一ニセンコトヲ庶幾フ。

  明治二十三年十月三十日

         御 名 御 璽


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