幸せは許すことから生まれ育つ

2015年07月07日

 

 親に孝養を尽くそう

 でも、子どもを捨てるようなロクでもない

 親には、そんなことはできない。

 

 きょうだいは仲よくしよう。

 でも、介護を押し付けるきょうだいとは、仲よく

 なんかできない。

 

 夫婦はいつも仲睦まじくしよう。

 でも、あんな勝手な、何もしてくれない相手と、

 仲よくなんてできない。

 

 友だちとは互いに信じ合ってつきあおう。

 でも、困ったときに助けてくれなかったから、

 もう友だちとは思えない。

 

 自分の言動を慎もう。

 でも、相手が強く出てきたら、こっちも強く

 出ないと負けてしまう。

 

 広くすべての人に愛の手を差しのべよう。

 でも、どこの誰にでも、やさしくなんてできない。

 

 広く世の人々や社会のためになる仕事に励もう。

 でも、そんな仕事はなかなか見つからなくて、

 転職ばかり繰り返しているから、自分はダメ

 人間だ。

 

 頭では『教育勅語』で説いていることが理解

できても、現実には自分の気持ちがついていけず、

なかなか実行できないこともあるでしょう。でも、

ここに、たったひとつ解決する方法があります。

それは「許し」であり。「赦し」です。「でも、

でも」と思っていることを許すのです。

 

 パチンコばかりしていて働かないお父さんを許す。

 財産争いをしたきょうだいを許す。

 自分勝手な夫を許す。

 悪さばかりする子どもを許す。

 頼りたいときにそばにいてくれなかった

 友だちを許す。

 

 このように「相手を許す」とは、じつは「自分を

許す」ことなのです。親を許せないというのは、

親を許せない自分を許せないということなのです。

 自分を許すということを考えてみます。

職を転々として、なかなか定職に就けない自分が

います。この仕事ではダメだ、自分はこんなことを

しているはずがない、と思うと自分を許せなく

なります。だから、苦しい。そこに「苦」が

生じるのです。

「自分はいい仕事に就いて(何がいい仕事かは、

人それぞれの価値観によります)、もっと

収入があって、もっといい家に住んで、もっと

いいクルマに乗って、贅沢な暮らしをしている

はずなのだ。でも、今の自分は何度転職しても

いい仕事に就けず、収入が十分ではないから、

ボロアパートに住んでいてクルマもない」

 そう思うと自分が許せなくて、ただ人生を

つまらない、つらいと思ってしまいます。

 そこで、思い切って自分を許してください。

 

 いい仕事に就けなくても、いいじゃないか。

 いい家に住まなくても、いいクルマに乗れなく

ても、いいじゃないか。

 いい洋服もいらないし、豪華なレストランに

行かなくてもいい。

 自分を落としたっていいじゃないか。

 このように許すのです。そうすると、どこか

吹っ切れるというか、何か新しい価値観を

見いだせるようになります。

 私はこの本のなかで、幸せは感じ方次第だと

言ってきましたが、自分が自分を許して価値観を

変えれば、今の自分にとっての幸せが感じられる

ようになります。

 

 仮に私がこの学園の経営に行き詰まり、理事長を

辞めざるを得ないときが来たとします。そうなったら、

私は家をはじめすべての財産を売り払って、四畳半

一間のアパートに引っ越します。クルマを手放して

自転車で移動します。仕事がなくなったら、近所で

畑を借りて、農業をして食べていきます。そのように

自分をスパッと変えるのは平気です。自分で自分を

許すのです。

 お金持ちで何不自由なく暮らしていても、家族の

仲が悪くて、幸福を感じていない人を、私は

たくさん見てきました。

 だから、せまい家でも住むところがある、

自給自足の農作業でも、それで食べていける。

それで十分ありがたい。健康で働けるのはありがたい

ーーーそう思えば、そのような生活に落ちたと

しても、私はきっと幸せを見つけ、人生の意味を

見いだせると思います。

 このように自分を許せるようになるのが、

道徳の勉強ともいえます。

 

 人生はまだまだ長い道のりです。親や教師、

友人などはやがて遠ざかったり、亡くなったり

します。けれども、自分を支えてくれる道徳を

学んで身につければ、それは一生自分のなかに

あるので、いつどんな状況にあっても自分を

置いていくことはありません。どんな困難に

あっても助けてくれます。

 常に自分自身を支えてくれる、人生のよき

相談役と解釈してみると、道徳がとても身近な

親しい存在に思えてくるでしょう。

 本書で学んできた『教育勅語』という名称の

字面は固いイメージですが、その中身は道徳という

親しめる存在です。それをいつも自分のなかに

置いて、幸せな人生を歩んでいってください。

 ※『教育勅語いま甦る』(森田忠明著
  財団法人日本精神修養会発行)から
  一部引用させていただきました。

 

 


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